森友問題の真相究明に注力したNHK記者の左遷を許してはならない


2018
519

 アベチャンネルと揶揄されてきたNHK報道ではあるが、森友問題を精力的に取材し、貴重な報道に貢献してきたNHK大阪の記者が記者職から外されようとしている。この問題は今月17日、『日刊ゲンダイ』が伝えた。
 「森友問題スクープ記者を左遷” NHK『官邸忖度人事』の衝撃」
  https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/229227 

 記事の内容は私が得た情報と符合している。これまでから、特ダネをつかんだのになかなかオンエアされない、渋谷の報道局から大阪の報道部署の幹部に「どうしてあんなニュースを伝えたのか」といったクレームが何度かきたという。
 時にNHKは森友問題で他局に先駆けて重要な事実を伝えた。が、それは一部の記者の奮闘によるもの。
 今回の左遷人事の動きを見ても、渋谷のNHK報道局の幹部には「国民の知る権利への奉仕」、「権力と対峙するジャーナリズム精神」など、どこ吹く風だ。こんな腐った報道を続けながら受信契約を強制し、委託業者を使って受信料の支払いを威嚇するのは厚顔無恥も甚だしい。自分たちの生活の糧を誰から得ていると思っているのか!


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3つの依存症(2-1)――知名度依存症――浜矩子さんの日銀金融緩和批判の真贋

20184月24日

知名度依存の病理
 「知名度依存症」とは読んで字の通りなので説明は要らないと思う。もとはといえば、官庁の審議会人選の常習になっているオピニオン・ショップされた「有識者頼み」かと思う。しかし、主義主張は真逆とはいえ、リベラルを掲げる市民運動や革新を掲げる野党にも、通俗的な事大主義というべき「知名度依存症」が近年とみにはびこっている。
 どこかの講演会や出版物で、ある人物の評判が立つと、その人の聴衆受けする威勢の良い言葉がネットを通じて拡散され、評判が評判を呼ぶ形で「知名度」が高まり、その人への講演依頼や執筆依頼が殺到する状況が市民運動や出版界の日常風景になっている。
 もちろん評判が立つこと、知名度が広まること自体が不健全というわけではない。良質の言説が評価を得て、影響力を持つことは好ましいことである。
 私が依存「症」と名付けて一種の「病理現象」とみなすのは、主体的自律的な咀嚼なしに周りの評判(評価といえない代物)が受け売りされている実態である。こうした「知名度依存症」は健全な民意形成とはほど遠く、普通の市民には近寄りがたいカルト的性格さえおびる。

 さらに言うと、市民運動の中には、日頃、自らが支持する政党の機関紙や催しに特定の人物が登場し、党の幹部と対談したり講演したりすると、それがまるで「お墨付き」かのように、その人物に、党の支持者や支持団体から講演依頼が殺到する状況が見受けられる。そして、その人物の威勢のよい「安倍批判」が喝采を浴びる――「知名度依存症」と「安倍依存症」が相乗効果を発揮し増幅していく状況になっている。その典型例として、再び、浜矩子さんのアベノミクス批判を取り上げたい。

根拠のない金融緩和批判 
 浜さんは随所で日銀の(異次元)金融緩和を取り上げ、金融政策の面からアベノミクス批判を展開している。その要点は次のとおりである。

 債権大国日本と債務大国アメリカの通貨の関係を考えれば、1ドル=50円に向かうのが理にかなっている。にもかかわらず、現実の為替レートがそこから外れて趨勢的に円安に振れているのは、「自国通貨の価値をどんどん下げることに情熱を燃やす中央銀行」の量的緩和(=円安誘導)政策によって、円相場が本来の軌道から外れ、「道草」をしているためである。(『さらばアホノミクス』2015年、毎日新聞出版、34ページ)。

 そこから浜さんは「日本銀行が『アホノミクス』のお先棒を担いで金融調節を行っている限り、円は本来の軌道を外れて大いなる道草を食い続けることを強いられる」(同上、34ページ)と断じている。

 しかし、このような浜さんのアベノミクス=金融緩和批判は幾重にも的外れである。

 (1)事実と反する円安誘導論
 
まず、事実として、日銀が異
次元金融緩和を実施した20144月から201410月に追加緩和を発表するまでの間は円安が進んだが、マイナス金利を導入した20161月以降は急激な円高が進むという逆相関の動きが起こった。その後、20169月に長期金利操作を導入して以降はしばらく円安傾向に転じたが、4か月後には再び円高に戻り、以後は円高と円安が小幅で交叉する動きになっている。つまり、日銀の金融緩和は円レートの動きと相関していないのである。
 Photo            (『朝日新聞』2017年9月22日)
        
 要するに、異次元金融緩和が導入されて以降の円相場は浜さんがあるべき方向と見立てた1ドル50円に向けた円高基調とはかけ離れた趨勢だったが、日銀の金融緩和(通貨供給量=通称マネタリーベースの増加による円安誘導)がそれを阻んだとみなすのは事実に照らして無理なことを上の事実は示している。これは別の資料からより明確に裏付けられる。

 (2)量的緩和の実態を無視した日銀批判
 
次の表は20103月以降20183月までのマネタリーベースの推移を内訳ごとに示したものである。

Photo_3
 これを見ると、マネタリーベース残高は4.9倍に膨らんでいるが、そのうち市場流通高(日銀券発行高+貨幣流通高)は1.4倍にとどまっている。マネタリーベース総量に占める市場流通高の割合でいうと、金融緩和が導入される直前の20143月には43.5%だったのが、20153月には33.3%、20163月には27.5%へと急落し、それ以降は20173月には23.9%、20183月には22.8%と低い水準で推移している。
 そうなったわけは、異次元緩和で年間80兆円という目標を掲げて日銀が大量の国債を民間銀行から買い取る見返りに通貨を供給したが、金融機関はそれを貸し出しに充てず、大半を日銀当座預金として日銀に戻し、「塩漬け」したからである。
 つまり、金融の量的緩和と言っても市場に流通するのはマネタリーベース総量の23割で、これではインフレ(円安)誘導にはほど遠く、2%の物価上昇目標が実現しないのも当然である。
 そこで、円ドル・レートとマネタリーベース総量ならびに市場流通マネタリーベースの対前年同月比の推移をグラフで示すと次のとおりである。

Photo_4
 これを見ると、マネタリーベース総量の変動幅に比べ、円レートの変動幅は小さく、逆相関の局面も少なくないが、趨勢としては市場流通マネタリーベースを上下するレンジで円レートが変動していることが分かる。

 ちなみに浜さんは、『どアホノミクスの断末魔』(2017年、角川書店、156159ページ)の「補論1」でミルトン・フリードマンのいわゆる「ヘリコプターマネー」を引き合いに出して、アベノミクスの金融政策を批判している。大量のカネを人々の頭上からばら撒いて落ち込んだ経済活動を手っ取り早く浮揚させるという議論である。その方策として浜さんが紹介しているのはイギリスで提唱された永久債(=返済期限のない国債)の活用で、浜さんは永久債を使うよう日本政府に薦めたアデア・ターナーを「大日本帝国会社の経営方針の立役者」(同上、159ページ)と批評している。
 しかし、ヘリコプターマネーを引き合いに出すなら、あれこれの経済学者の名前を挙げるよりも、ヘリマネの日本版と称された日銀の量的金融緩和策では市場にばら撒かれたマネーが公称マネタリーベースの23割に過ぎず、ヘリマネ散布による円安・インフレ誘導が看板倒れに過ぎなかったことを指摘した方がはるかに説得力のあるアベノミクス批判になったはずだが、浜さんのアベノミクス批判にはそうした実証は皆無である。 

 もともと、円ドルの為替レートを動かす主な要因は日米間の金利差であり、日本の金融政策が単独で機能して為替相場が動くものではない。2017年に入ってドル高/円安の傾向が強まったが、それは日銀の金融緩和の影響ではなく、6月頃からFRBが利上げに踏み切るという予測が強まり、米国の長期金利が上昇して日米の金利差が拡大した結果だった。米国金利が上昇する局面では円を売ってドルを買う動きが強まり、ドルに対する需要の増加がドル高をもたらすからである。
 このように見てくると、為替レートがあるべき円高に進むのを阻んだという理由で日銀の金融緩和を批判する浜さんの議論は事実の因果関係に基づかない非経済学的な粗雑な主張といって差し支えない。

 
3)根拠のない円高歓迎論/1ドル=50円説 
 そもそも論に戻って言うと、日本にとって円高が理に適っているという浜さんの議論も信用できない。
 先ほども述べたように円高とは対ドルの関係でいえば国内金利の上昇と表裏の関係にある。まして1ドル50円となればドル売り、円買い一色の状況で、国内金利が急上昇することを意味する。
 そうなると、現在の国債発行残高(約8651,579億円)の平均利率から試算して、利率が0.1%上昇するごとに国債利息は約8,650億円増加すると同時に、国債の市場価格が暴落することが想定される。このようなリスクを予想するからこそ、日銀は20169月に長期金利操作を導入するとともに国債の買い入れを当初の目標の年80兆円から圧縮して60兆円程度に抑える政策に軌道修正しはじめたのである。

 日銀の金融緩和が出口の見えない迷路に陥っていることは確かであるが、確かな根拠もなく、威勢のよい言辞で日銀の金融緩和策を円安誘導策と批判するだけでは批判として説得力がないだけでなく、円安誘導への対案として円高を理のある政策と唱道するのは、日本の財政状況をかえって悪化させる粗悪な議論である。
 ここまで肥大化した国債の財政負担を小手先の金融政策で解消することはできない。新規国債に代わる財源を示し、国債依存度を着実に引き下げて利上げのリスクを緩和していくほか道はないが、浜氏はそのための代替財源も金融緩和からの出口戦略も示していない。
 
 なお、浜さんは、現実の為替相場が、2010年以来、浜さんが唱えてきたⅠドル=50円説に一向に近づかない事実を指摘されても、「私は50円説の旗は降ろさない」と気丈な発言をしている。それが自説に関する理論的確信に裏付けられているなら非とするには及ばない。
 しかし、『朝日新聞』が20176月に主要100社を対象に行った景気アンケート調査によると、「望ましい対ドルの為替レート水準は」という質問に対して、もっとも多かった(26社)のは「110円程度」で、以下、「115円程度」が9社、「120円程度」が6社、「105円程度」が5社、「100円程度」が3社で、100円以下という回答はゼロだった。
 それでも「1ドル=50円」説の旗を降ろさないと言うなら、世に知られていないよほどの説得的説明材料を示す必要があるが、浜さんの書物を読む限り、それらしい経済学的説明は皆無である。

 (4)「消えたマイナス金利」論の無理筋な安倍批判
 浜さんの「経済論説」のうち、市民の間で流布された議論の一つに「消えたマイナス金利」(『東京新聞』2016612日<時代を読む>欄に掲載)と題する論稿がある。消費税増税の再延期を発表した201661日の安倍首相の記者会見の場での発言を捉えた安倍批判である。批判の要点は次の一節である。

 「あの時の総理大臣冒頭発言の中に、次のくだりがある。『現下のゼロ金利環境を最大限に生かし、未来を見据えた民間投資を大胆に喚起します。』ここで、筆者は『えっ?』と思った。今って、マイナス金利じゃなかったっけ?
 今年の12829日両日にわたる金融政策決定会合で、日本銀行は、『マイナス金利付き量的・質的金融緩和』を導入することを決定した。当日の議事要旨には、『今後は、「量」・「質」・「金利」の三つの次元で緩和手段を駆使して、金融緩和を進めていくこととする』と記載されている。つまり、ここで日銀が三つ目の金融緩和手段として打ち出したのは、あくまでも、『マイナス金利』なのである。ゼロ金利政策をやるとはいっていない。
 これはどういうことなのだろう。まさか、日銀がマイナス金利政策を導入したことを、総理大臣がご存じないはずはない。知っていながら『ゼロ金利』という言い方をしているわけだ。ということは、マイナス金利じゃイヤなのだろうか。マイナス金利は無かったことにしてしまいたいのか。」

 安倍首相がこの日の会見で「マイナス金利」という言葉を使わず、「ゼロ金利」と言った理由はわからない。しかし、国会会議録を調べると、日銀がマイナス金利政策を採用した直後の201623日以降、安倍首相は国会答弁で計14回「マイナス金利」に言及している。安倍首相を擁護するつもりはないが、このような事実に照らすと、同年61日の記者会見での上記の一語を捉えて、安倍首相は「マイナス金利は無かったことにしてしまいたいのか」と憶測するのは当たらない。

 むしろ、私が驚くのは、安倍首相が「ゼロ金利」という言葉を使ったことをさして、「えっ?・・・今って、マイナス金利じゃなかったっけ?」と浜さんが驚いたことである。なぜなら、安倍首相が「ゼロ金利」とだけ言って「マイナス金利」と言わなかったのは不正確ではあるが、ことさらそれを捉えて批判的な評価をするのは事実から外れた「無理筋の安倍批判」だからである。

 事実はどうかというと、次の図で示されているように、民間金融機関が国債買い取りの対価として日銀から受け取る資金を日銀に戻す当座預金のうち、マイナス金利が適用される(政策金利残高)のは8%程度(約10兆円)に過ぎず、基礎残高と呼ばれる約210兆円には+0.1%の金利が適用される。そして、マクロ加算残高と呼ばれる残りの約40兆円にゼロ金利が適用される。日銀当座預金はこのように適用金利が異なる三層構造を採用することによって超低金利による民間金融機関の収益性の悪化を緩和させる仕組みにしているのである。

Photo_6
 このような事実に照らすと、「今はマイナス金利じゃなかったっけ?」という浜さんの指摘は民間金融機関が日銀に預けた当座預金全体の8%を捉えたに過ぎず、安倍首相がそれを知ってかどうかは別にして、この8%分のことを触れなかったというだけで鬼の首でも取ったかのように安倍首相に批判を向けるのは問題の核心から外れた針小棒大な議論といってよい。
 
 浜さんが上の論説の中で「民間金融機関の日銀当座預金に部分的なマイナス金利が適用されると・・・・」と記しているところを見ると、浜さん自身もマイナス金利が適用されるのは日銀当座預金の一部にとどまることを知っていたと取れる。現に、この時の金融政策決定会合の議事要旨には上記の「三層構造」とそれぞれの層に三通りの金利が適用されることが説明されており、浜さんもこれを読んだはずである。
 http://www.boj.or.jp/announcements/release_2016/k160129a.pdf

 であれば、マイナス金利が日銀当座預金の一部に適用されるに過ぎないこと、ゼロ金利が適用される部分があることを知りながら、ゼロ金利とだけ語ってマイナス金利と言わなかった安倍首相の発言を捉えて仰々しく批判する浜さんの議論はいささか姑息である。

「経済学」の装飾を施しながら、これほど粗悪な議論が、勇ましい安倍批判というだけで、熱心な市民運動メンバーから喝采を浴びるのは何とも嘆かわしい状況である。



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3つの依存症(1)――安倍依存症――

2018419

 以下、3回に分けて3つの依存症(安倍依存症・憲法依存症・知名度依存症)を順次、議論したい。最初のこの稿では「安倍依存症」を考える。

浅羽通明さんの問題提起
 2016716日の『朝日新聞』朝刊の<耕論>欄で「瀬戸際のリベラル」という大きな記事が掲載された。その年の参議院選で自民・公明両党が大勝した結果、衆参両院で改憲勢力が3分の2を占める結果になったのを受けたタイトルである。
 紙面に掲載されたインタビューの中で浅羽通明氏がリベラル野党を叱責して次のように語っているのを興味深く思い、記事を保存している。

  「すべて『安倍』を前提にしないと何も打ち出せない『アベ依存症』です。ライバルだけ見ているから、国民=顧客が何を望んでいるのかがさらに見えなくなってゆく。」

 私も、このブログで何度か、「アベ政治を許すな」と声を掛け合い、限られた同心円の中で仲間内だけで意気投合する今の市民運動の「内弁慶」ぶりに疑問を呈してきた。こうした内弁慶症候群の根底にあるのは、無意識のうちに、安倍政治の余りの俗悪さに引きずられて自らの運動の質を劣化させている実態である。そして、そうした運動の質の劣化、稚拙さが安倍政権の消極的支持層を温存させる遠因になっているという逆説的因果関係を、熱心な安倍政治批判者は気づいていない。

一例としての浜矩子さんの「アホノミクス」論
 ここではその典型例として、多少とも私の専攻に関わりがある浜矩子さんのアベノミクス批判を取り上げたい。
 浜矩子さんと言えば、「アホノミクス」と題した書物を相次いで出版したが、さらに舌鋒をエスカレートさせて「どアホノミクス」と題した書物を公刊した。全国各地の市民団体や出版界からは講演・執筆依頼がひっきりなしで、「経済学的視点」からの安倍政治批判の毒舌に喝采が広がっている。
 その浜さんの講演を聞いたある方の感想が掲載されたある地域団体の会報が2週間ほど前、拙宅にも届いた。今年の217日に地元で開かれた母親大会に参加して浜さんの講演を聞いた人の感想記であるが、私が目を止めたのは以下のくだりである。

 「『今、皆さんが持っている又は預金しているお金が、安倍政権の中ですぐにでも紙切れになるかもしれないんですよ!』に、みんな、ぎょ!。安倍さんをこのままにしておいてはいけないと参加者一同の思い。」

 この短い文章から、講演会に参加した多くの人が、自分が持っている預金が安倍政権の下ですぐにも紙切れになるかもしれないという浜さんの話に大いにうなずき、安倍政権を早く終わらせねば、という決意を新たにした様子が読み取れる。しかし、である。
 安倍政権であれ何政権であれ、預金がすぐにも無価値(紙切れ)になる、円が暴落して価値がゼロになるとは、どういう状況を想定した話なのか? 預金封鎖で引き出しができなくなる? 円の国際的信認が底抜けして無価値になるまで円売りが殺到する?
 浜さんは講演の中でなにがしかの説明をしたのかも知れないし、「かもしれないんですよ!」と断定を避ける言葉を付け加えてはいる。しかし、上記のような感想を参加者一同が共有したとなれば、経済学専門家と通称される人物の学問的責任が問われて当然である。

「安倍依存症」と連なる「知名度依存症」
 私は上記のような品位を欠く、罵倒に近い書名のタイトルからも、浜さんのそれら書物を一読した感想に照らしても、浜さんを「経済学専門家」と呼ぶ世評に同調しない。
 過日、ある集会のスピーカーに浜さんを呼んではどうかとある人から提案があったが、「アホノミクスは勘弁してください」とやんわり反対した。
 この問題は2番目に取り上げる「知名度依存症」と重なるので、そこで追加説明するが、常識を超える扇動まがいの放言がまかり通る背景には「安倍政治批判なら、裏付けのない乱雑な主張でも意に介さない」という意識が安倍政権批判勢力の中に蔓延している状況を物語っている。これすなわち、逆説的な「安倍依存症」である。
 私は、このような扇動まがいの放言をする通称「経済学専門家」の低俗に辟易とするが、それ以上に、そうした放言に喝采を送る市民運動参加者の自律的思考の欠落を空恐ろしく思う。以下は、「知名度依存症」をタイトルにした次稿で議論したい。

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 今年もわが家の庭にも紅白のつつじが咲いた。例年なら姿を消すヒヨドリが毎日、枝に刺すデコポン(糖度13度以上の不知火をデコポンというそうだ。)を突っつきにやって来る。

P4160666
 

 

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天皇夫妻の沖縄訪問をめぐる報道を考える

2018329

 
最近のNHKの報道の中で、森友問題の他で私が注視しているのは目下の天皇夫妻の沖縄訪問の報道である。

NHK
のイメージ報道に警鐘を鳴らした原武史氏 

 この件で、有数の天皇制研究者といえる原武史さんは次のようにツイートしている。

原武史 2018327日、602
https://twitter.com/haratetchan/status/978618225368883200
 
 「天皇皇后の沖縄訪問に関するNHKの報道を見ていると、当初行幸啓に違和感をもっていた県民も、天皇皇后の沖縄を思う気持ちが明らかになるにつれ見方が変わり、温かく迎えるようになったというストーリーになっているが、このストーリー自体に政治的な匂いを感じないわけにはいかない。」

 鋭い警鐘と思うが、私はNHKが描いたストーリーが虚構とは言えず、昨今の日本の市民社会に浸透している現天皇夫妻への心情に合わせたものと思う。問題は、日米の沖縄統治政策に果たした天皇(制)の歴史、象徴天皇制の存在理由を不問にしたまま、心情として現天皇夫妻への共感が広がっている現実そのものであり、そうした心情に倚りかかり、助長するNHKの報道フレームである。私はそうした状況に危惧を感じている。
 その一方で、同じテレビ報道でも『琉球朝日放送』が次のような報道をしていることも注視したい。

沖縄にとっての天皇制を問いかけた『琉球朝日放送』

Qプラスリポート 「対馬丸」の生存者が思うこと」
(『琉球朝日放送』2018326 1832分)
 http://www.qab.co.jp/news/20180326100697.html
 
  「あすから3日間の日程で天皇皇后両陛下が沖縄を訪問されます。過去10度の訪問で両陛下は、戦地を訪ね平和訴え、沖縄に思いを寄せられてきました。しかし一方で、地上戦を経験した沖縄では、戦後73年が経った今も、天皇への複雑な気持ちを抱える人もいます。学童疎開船で多くの友達を失った女性は、あすの訪問を前に何を思うのでしょうか。」 

 「平良さん『(天皇陛下に)お会いする気持ちは今もありません。天皇のために死ぬと教えられた子たちが帰って来ないからね』国頭村出身の平良啓子さん。国民学校4年生のころ、疎開船対馬丸に乗り遭難しました。今も忘れることができない、悲惨な体験を語る活動を続けています。

「平良さん『御真影室に向かっておじぎをするというふうに教えられるし教室に入ると『天照大神』というのがあってそれに向かって大麻を拝む」平良さんは国民学校令が施行された1941年に入学しました。その頃、沖縄の教育関係者らが発行していた雑誌からは、方言を封じて標準語励行を行い、天皇への忠誠心を育む軍国主義教育を徹底することで日本への同化をすすめていったことがわかります。』

 

「戦後、平良さんは戦争の悲惨さと命の尊さを伝えようと、教師として39年間教壇に立ち、その後も県内外で平和を発信し続けています。4年前、天皇皇后両陛下が対馬丸記念館を訪れた際には、参列者として招待されましたが、そこに平良さんの姿はありませんでした。
 平良さん『(両陛下が)人間としては平和に対する想いや沖縄に対する謝罪のような気持ちを持っているのはわかるからある程度心許すけれど天皇制というのがある限りまたどういう事になるかわからないからそれが嫌なの。天皇って何者だったのかな、こんなに尊いものだったのかな、命を惜しみなく投げるだけの価値のある天皇だったのかと思うと心が複雑になるんです。』

戦争の歴史に向き合ってきた陛下の姿に心境の変化を持ちつつも、天皇制については今なお不安と恐怖を拭えません。」
 「現在83歳になる平良さん。天皇制が再び、戦争に利用されるのではないか、その恐怖心がある一方で、現在の天皇陛下が平和を発信し続ける姿勢には心強いものを感じると話しています。」


 番組の中で対馬丸事件のことが出てきたので、2014819日、那覇市の対馬丸記念館を訪ねた時に撮った写真を貼り付けておく。

2014819
同調圧力発散装置としての象徴天皇制 

 私がNHKに望みたいのは「象徴天皇制」の意味を正面から歴史的理性的に問う番組である。日本国憲法の冒頭に、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」という条文が置かれている。
 主権在民を謳った現憲法の冒頭に天皇制の規定が置かれていること自体、違和感があるが、ここで謳われた「国民の総意に基づいて存する天皇」が「象徴」として、国民を「統合する」とはどういう意味なのか--------主権者の総意に依存する天皇が国民を「統合する」という、一見、倒錯した条文を矛盾なく説明する(できる)論理、沿革的史実とはどのようなものなのか?
 こうした象徴天皇制のそもそも論
を考える材料を市民に提供する番組をNHKに求めたい。
 すでに国民の間に広く定着した象徴天皇制を今さら、と思われるかもしれない。しかし、昭和天皇が死去したとき、マスコミでは「崩御」という聞きなれない言葉が氾濫し、大半の通称「有識者」もいかめしく、この言葉を唱和した。さらに、日本国中、昭和天皇の死去を悔やむためと称した「自粛」が同調圧力となって社会を覆い、諸々の行事が相次いで中止された。
 この先、天皇の代替わりの際、マスコミをはじめ、日本中が祝賀ムード一色に染まり、言論界も仮死状態とならないか---------そのような場面で、同調圧力の強力な源としての「心情」象徴天皇制の「威力」が露見するように思える。




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自民党議員の暴言を議事録から抹消するのは公文書の「改ざん」である

2018323日 

 
渡邊美樹議員、和田政宗議員の暴言が議事録から消されようとしている

今朝の『東京新聞』の<特報>欄に「議事録からの発言削除次々」と題する記事が掲載された。それによると、自民党の渡邊美樹議員が313日に開かれた参議院予算委員会の過労死防止等に関する公聴会で出席した過労死遺族に対して「お話を聞いていると、週休7

日が人間にとって幸せなのかと聞こえる」と発言した箇所が議事録から削除することを同委理事会で決したとのことである。
 また、自民党の和田政宗参院議員が319日の参議院予算委員会で、財務省の太田充理財局長に向かって、「民主党政権時代の野田総理の秘書官も務めており、増税派だからアベノミクスをつぶすために、安倍政権をおとしめるために意図的に変な答弁をしているのか」と発言した件も、翌20日、自民党の申し出を受けて、予算委理事会で会議録から削除されることになった、と伝えている。

 議事録からの削除は「改ざん」である
 そこで、参議院事務局の文書課に問い合わせたところ、次の通りだった。
 ・予算委員会の理事会で渡辺議員、和田議員の該当する発言箇所を
  削除することが決まっている。その箇所を含め、目下、議事録を
  作成中である(未完)。
 ・渡辺議員の該当発言箇所は全て削除、和田議員の該当発言は一部
  を削除(書き換えではない。)
 ・こうした削除は「参議院規則」第158条に基づいてなされた。

 しかし、こうした暴言はそれ自体、発言した国会議員の資質を国民が判断する上で必要な情報であり、それを会議録から削除することは議員・政党に不都合な事実を抹消する『改ざん』=公文書の私物化にほかならない。

 削除は参議院規則にも背く
 
ちなみに「参議院規則」第158条は、次のとおりである。

 「発言した議員は、会議録配付の日の翌日の午後五時までに発言の訂正を求めることができる。但し、訂正は字句に限るものとし、発言の趣旨を変更することができない。国務大臣、内閣官房副長官、副大臣、大臣政務官、政府特別補佐人その他会議において発言した者について、また、同様とする。<以下、省略>」

 つまり、発言の「訂正は字句に限」り、「発言の趣旨を変更することができない」と定められているのである。今回の渡邊議員発言、和田議員発言は「字句の訂正」で収まるものでないことは明らかであり、当該箇所を削除すれば、「発言の趣旨」は不明となる。したがって、発言の削除が「参議院規則」第158条に違反することは明らかである。

 削除前の発言は決裁文書で残されるが公開されない
 今日、参議院事務局文書課にかけた電話の最後で、こんなやりとりをした。
 醍 醐「委員会議事録も公文書と考えてよいか?」
  (しばらく間をおいて)
 参議院「そう考えている」
 醍 醐「では、削除前(元)の発言はどこに残るのか?」
 参議院「決裁文書に残る」
 醍 醐「その決裁文書は情報公開の対象となるのか?」

 参議院「非公開としている」
 醍 醐「不開示理由のうちのどれに該当するのか?」
 参議院「そこまでここで説明できない」
 醍 醐「決裁文書も公開されないなら議事録から削除された暴言は
     国民の目に触れる機会がなくなる」
 参議院「録画はある」
 醍 醐「しかし、それでは『公文書管理法』が定めた文書主義を遵
     守することにならない」

 公文書としての議事録は国民共有の知的資源であり、国民の知る権利をかなえる公器であって、政党・政治家が身勝手に手を加えることができる私物ではない。この意味で、議事録の改ざんは国民の知る権利を冒瀆する不当行為である。


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3月3日、モリ・カケ追及第2弾 国税庁包囲&デモ、やります

2018218

モリ・カケ追及 第1弾(216日)の貴重な体験
 一昨日の2.16納税者一揆。参加者は1,100人。2,000人、いや3,000人の参加で財務省・国税庁といわず、霞が関の官庁街の歩道を(通行のスペースは空けて)埋め尽くしたいという主催者の思いには届かなかった。
 しかし、振り返ってみて、母体となる組織もなく、11人の市民の自発的意思に待つほかない納税者の集りを23千人規模にするのは容易なことではないと実感した。
 その一方で、主催者の1人として、うれしい出来事をたくさん体験した。

自発的な参加の意思と呼びかけの広がり
 一つは、開催日の10日ほど前からネット上で2.16行動への参加を呼びかける書き込みが広がっていったことである。

https://twitter.com/fufu99ri1/status/959710455949246464

「『納税者一揆』はいい言葉だなあ 今必要なのは『一揆』だと常々思っていた。日本では赤ん坊から100歳を超える老人まで、一人残らず納税者だ。むしろ旗の代わりにプラカをもち、生活の苦しさに、権力のえこひいきに、怒りで報いねばならない。押し寄せねばならない、国会へ。税務署へ。一揆大賛成」 

https://twitter.com/tmotegi1/status/961023655105855488

73歳、都内まで電車で2時間、必ずデモに参加します。」 

https://twitter.com/you16936149/status/961064326223224832 
「本当に、できること。訴えることしか術ないけど、あいにく、1日中働かないと、生活成り立っていかない! 1日の日給考えると行きたくても行けないのです。 そういう人多いのでは? どうか、東京でリタイアした方とか、代わりに声上げて下さい 少ないけど血税払ってるんだ。 行方? 気になる」

このブログにもこんなコメントが届いた。

「今日の国会中継でも麻生の態度はなんだ!彼らが居直るほどみんなの怒りが高まればいいのだが。一年金生活者ですが、香川からもデモに行くよ!」(2018214日、1722

 誰かに請われてではなく、誰かの指示に従ってでもなく、自らの意思の赴くままに行動の輪が広がることこそ、「自分の外に主人(あるじ)を持たない個人が支える本物の民主主義だと思う。

カンパがなんと178,206円!
 どうするか迷った末にデモの解散地点(丸の内
鍛冶橋)の路上で呼びかけることにしたカンパ。会計担当が集計すると、なんと1万円札3枚を含め、合計178,206円! 激励であると同時に、市民・納税者の行動もこれで幕引きなどあり得ないという叱咤と思えた。
 幸い、主催者(「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」)は2月の16日の行動日に先立って、次なる行動を相談し、33日にモリ・カケ追及の第2弾を行うことにし、大枠の段取りを決めていた。そして、216日の財務省・国税庁包囲行動とデモ行進の時に使うコール表の裏面に、33日の行動の概要を印刷して参加者に配った。

主権者の意思が通じない安倍政権
 森友・加計問題の原点は教育勅語を使った「忠君愛国」教育に肩入れしようとした安倍夫妻の「お友達」への国有財産横流しの問題(ウソ八百ではなく)「ウソ八億」だったが、この疑惑を究明するべき国会審議の場で浮き彫りになったのは、国権の最高機関たる国会や会計検査院の監視など、どこ吹く風で、安倍政権がやりたい放題の傲慢政治を改める気配が全くないという現実に行き着く(安倍首相、麻生財務相の「適材適所」発言はその極み)。閣僚、与党(議員)もそうした政権運営をチェックする動きは全くなく、ただの「頭数」に成り下がっている。

 これは森友・加計問題に限ったことではなく、相対多数の国民が反対する原発再稼働、消費税増税、あるいは沖縄県民の過半が求める基地撤去、危険な米軍飛行の中止、日米地位協定の抜本改革などに政府が背を向け続ける状況と軌を一にしている。 

 野党は時に、独自の調査に基づく追及をするが、大半はマスコミ報道の使い回しで、政府の木で鼻をくくったような逃げ切り答弁にいなされる状況が続いている。不真面目な答弁が繰り返されるなら、「では時間がないので次の問題に」と言わないで、「質問に答えない答弁では審議は続けられない」となぜ突っぱねないのか?

選挙の結果は一括白紙委任ではない
 このような安倍政権でも世論調査のたびに相対多数が支持しているではないか、と言われるかもしれない。代わりの受け皿となる政治勢力が生まれない現状こそ、深刻な問題ではある。
 しかし、選挙結果は多数党(が組織する政権)への一括白紙委任ではない。そうなら、国会の予算・決算審議もいらないし、法案審議もいらない。会計検査院の検査もいらなくなる。司法も含め、三権の分立さえ、否定されかねない。
 今の国会、政権運営を見ていると、議会制民主主義の仮面をかぶった独裁・専権政治と言っても過言でない状況である。


主権者の意思を糾合した行動しかない
 こうなると、主権者である市民が政権と国会に向かって、独自に数の力を糾合して直接、意思を突きつけ、民意の怖さを見せつけるほかない。それには、1回の行動でおしまいではなく、第2弾、第3弾と、「あきらめない主権者の数の意思」、結果にこだわる意思を誇示するほかない。そして、そうした政治参加の経験を通して、今の政権に白紙一任となってしまってよいのか、多くの国民が主権者として考え、議論を交わす機会を持つことがなによりも大切だと思う。主催者の呼びかけにすべて同意というわけでない方も参加していただいて、互いに自分と違う意見と出合い、すり合わせ、互いの持論を見直す機会にしていただければ、それほどありがたいことはない。


 私が参加する「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」が「モリ・カケ追及! 第2弾」を呼びかけるのは、こうした理由からだ。
 今回は週末の土曜日。平日に行った第1弾に参加できなかった方々も、ぜひ、参加くださるよう、呼びかけたい。

モリカケ追及!第2弾の概要とアピール・ポイント
 よびかけ一式:http://sinkan.cocolog-nifty.com/blog/2018/02/233-dd8f.html
 チラシ:https://app.box.com/s/aqgf2wydnsudd2pxfg6fyw4suug7tp0h

 行動の概要216日と同じ)
  201833日(土)
   1330分  日比谷公園 西幸門(にしさいわいもん)集合
   1340分~ 国税庁・財務省包囲行動
   1430分  デモ出発(日比谷公園→新橋→有楽町・銀座→
          丸の内・鍛冶橋)

  アピール・ポイント 
   佐川長官 御用だ! 
   従業員用エレベーターを使った恥ずかしい「逃亡」を止めろ! 
   国会へ出てこい!

   (注)黄色のマーカーの表現の根拠は次の記事を参照
     「雲隠れの佐川・国税庁長官を発見 まるで逃亡犯のよう
      な行動」
      (NEWS ポストセブン』2018217日)
      https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180217-00000007-pseven-soci 
   佐川長官を任命したのは麻生大臣だ! 
   麻生も責任を取れ!
   麻生はニヤけた答弁やめろ! 国民をなめるな!
   安倍首相、佐川長官を「適材」とは何事だ!
   公務員は安倍の私兵ではない 国民全体への奉仕者だ!
   
(日本国憲法第15条2)
   昭恵さん、「私も真実を知りたい」はないだろう! 
   知りたいのはこっち(国民)だ! 国会で証言せよ!

   税金は政府の私物ではない 国民のために使え!

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怒れる納税者・主権者で財務省・国税庁の周りをうめ尽くそう!

皆さま
「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」の醍醐です。
私たちの会が計画した「2.16 モリ・カケ追及! 緊急デモ」まであと8日となりました。昨日、6党(立憲民主党、民進党、日本共産党、希望の党、社民党、自由党)の党首宛てに主催者より、スピーチ要請をしました。

今、私たちが訴えたいのは次のことです。
 216日(金)1330分 日比谷公園西幸門 に集まろう!
     1340分 財務省・国税庁包囲行動 開始
     1415分 デモ出発 有楽町・銀座に向かって!
 怒れる納税者・主権者で財務省・国税庁の周りをうめ尽くそう!!
    納税者一揆で悪代官、安倍・麻生・佐川を追放しよう!
 
     国民の財産を安倍首相のお友達に横流しするな!

皆さま、万障お繰り合わせのうえ、ご参加ください。
呼びかけの拡散にご協力ください。以下からチラシをダウンロードして活用ください。
  
https://app.box.com/s/ktgpzbj9uw92kh9hx5ye7ui1h46b57jn  

以下、ネットなどでの反響(書き込み)の中から私の目にとまったものを書き出します。私も同じ気持ちです。

 

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「うん、カレンダーに書き込んだ
>森友加計の幕引きを許さない市民の会が、確定申告が始まる216日に大規模デモ予定。午後1時半に日比谷公園を出発し、財務省や国税庁を包囲。」 https://twitter.com/product1954/status/960028585519009793 
 (盛田隆二 20182月3日、2153) 

「国税庁長官に罷免を求めるデモなんて、それだけで歴史的
…… 官邸を守るための不正は許される、むしろ偉くなれる それを今の日本国民がどうでもいいと見過ごすか、ふざけんなと怒るか。」
https://twitter.com/japan_2017_01_/status/960091561655611393
 
 (ごはんがうまい 201824日、204

 

「東京近辺にお住いの納税者の皆さん、国税庁に直接怒りをぶつけるまたとないチャンスです。可能な方は是非、ご参加を」https://twitter.com/mt3678mt/status/960149161772441600 
 (m TAKANO  201824日、552

「お散歩ついでに世直し(゜д゜)! 
2月16()納税者一揆の爆発だ!「モリ・カケ追及!緊急デモ」のお知らせ」
https://twitter.com/torachannyanda/status/960494250340229122 
 (KAWAEDA 201825日、444

「日本人の皆様、ここは正念場です。できる限り集まりましょう。↓
2.16
大規模デモ 森友疑惑再燃で“納税者一揆”が炸裂する」
https://twitter.com/datsugenp/status/960252481014874112 
 (BottomUP Project ネット市民連合 201824日、1243

「(続き)財務省や国税庁を包囲する。会のメンバー、醍醐聰東大名誉教授は佐川国税庁長官の罷免を求める署名に賛同いただいた2万の人々から返ってく反響と期待の大きさに励まされ、数千人規模の大行動にしようと注力しています』と語った」地理的理由で参加できないのが残念だが、心はそこにある。」 https://twitter.com/mas__yamazaki/status/960804524389679104
 (山崎雅弘 201826日、117

「国民はみな納税者です。税金を払いたくないと言っているわけではなく、不正を行った疑いのあるトップが居座る国税庁に、税務を行う正統性がないと納税者は怒っているのですから #納税者一揆」
https://twitter.com/9_wahei/status/961024118316351488 
 (秋山和平 201826日、1549

 

「仕事で行けないが行きたい気持ちだ。
米騒動から100 2.16デモ“納税者一揆”は当時と状況酷似

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/222663 
#日刊ゲンダイDIGITAL 」https://twitter.com/tsunhei_not_abe/status/961048525088763904 
 (つんへい 201826日、1726) 

「これだけは参加したいです。ジワジワとおかしくなって行く日本を見てて本当に悲しいです。」
https://twitter.com/hikky0221/status/961060969886531585 
 (ほっきー 201826日、1816

2.16 確定申告始まる日の午後、国税庁包囲の、『納税者一揆の爆発!』デモが計画されている。サガワ君、その前に辞任した方が無難では?」https://twitter.com/aisen_kannon/status/961119200407375872 
 (愛染観音 201826日、2207) 

#納税者一揆
どうしたら国民の多くの心に『怒ってよい』という許可がでるのだろうか。

虐げられる事に慣れ、我慢していたらいつかは報われるなんて妄想です。ダメなものにはダメアカンもんはアカンと声をあげよう。」 
 https://twitter.com/sproutman02/status/961171479814533122 
 (卑屈の国 201827日、135

216日【「納税者一揆」緊急デモ】のプラカード作りました。
森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会 
 http://sinkan.cocolog-nifty.com/blog/2018/02/216-1d64-1.html 
 https://twitter.com/novtnerico/status/961011725884690433 
 (motty  20826日、1500

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216
  「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」
    HP http://sinkan.cocolog-nifty.com/blog/  
    連絡窓口(メール):morikakesimin@yahoo.co.jp
    連絡窓口(携帯電話): 070-4326-2199

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2月16日 モリ・カケ追及デモ  納税者一揆で悪代官 安倍、麻生、佐川を追放しよう!

201821

 私も呼びかけ人の1人になっている「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」は、確定申告が始まる216日(金)午後、「モリ・カケ追及! 緊急デモ」を行うことにした。

        モリ・カケ追及! 緊急デモ
         
 (呼びかけチラシ)
 https://app.box.com/s/ktgpzbj9uw92kh9hx5ye7ui1h46b57jn 
     
     悪代官 安倍・麻生・佐川を追放しよう!
        検察は財務省を強制捜査せよ!
        安倍昭恵氏は証人喚問に応じよ! 
          納税者一揆の爆発だ! 

   主催 森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会 

      行動スケジュール  216日(金)

   1330分 日比谷公園 西幸門 集合
         (チラシに入れた地図をご覧下さい)
      1340分~ 財務省・国税庁 包囲行動
          宣伝カーを使ったアピール行動
   1415分 デモ出発(西幸門)
         → 銀座・有楽町の繁華街を行進
   15時(予定) 鍛治橋(丸の内)で解散 

背任、証拠隠滅の悪行を犯しながら、責任逃れの答弁で逃げ切りを図る悪代官どもを許さない主権者の怒りを総結集して、納税者一揆を爆発させよう!
皆さまのご参加、お知り合いへの呼びかけをぜひともお願いします。

(お願い)チラシは22日に納入されます。活用くださる方は、必要枚数、郵送先をあわせて、下記事務局あてにお知らせください。至急、お送りします。

 

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「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」
HP
http://sinkan.cocolog-nifty.com/blog/  
連絡窓口(メール):moritomosimin@yahoo.co.jp
     または、 morikakesimin@yahoo.co.jp  
     携帯電話): 070-4326-2199 10時~20時)

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Img080

 

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大阪地検はすみやかに財務省、近畿財務局の強制捜査に踏み切れ!~1.26院内集会での私の発言原稿~

2018126

 今日、森本学園問題の地元、大阪府豊中市の市民グループ(森友学園問題を考える会)の主催で、森友/加計問題の徹底追及をアピールする集会が衆議院第二議員会館で開かれた。私も呼びかけ人の1人になっている「森友・加計学園の幕引きを許さない市民の会」も主催者の呼びかけに応えて集会に参加した。
 22日に開会した国会では森友問題も代表質問で取り上げられ、まもなく両院予算委員会などで質疑が交わされることになっている。そのような状況から、会場の第一会議室には次々と参加者が詰めかけ、開会時には立ったままの参加者も出て、主催者の発表では200人、それと両院国会議員・秘書40名が駆けつけて、次々とあいさつがされ、会場は熱気に包まれた。

集会の動画(全編)約1時間5030
https://www.youtube.com/watch?v=uOIWjA5SkdU


01
051115    主催者あいさつ 木村 真
           (森友学園問題を考える会)
11
352245    森友問題 論点整理 醍醐 聰
           (森友・加計問題の幕引きを許さない市民の
            会)
23
404600    国会議員スピーチ
46
485102    森友問題 論点整理 醍醐 聰(続き) 
51
151:0202    田中正道・藤田高景
           (森友・加計告発プロジェクト) 
1
022510908 八木啓代
           (健全な法治国家のために声を上げる市民
            の会) 
1091011525 黒川敦彦
           (今治加計学園問題を考える会)
1
194013840  国会議員スピーチ
1
412515025  まとめの発言 山本一徳
           (森友学園問題を考える会) 


 以下は、私が発言した「森友問題 論点整理」の読み上げ原稿である。

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         126院内集会 発言原稿 

                             醍醐 聰 
            (森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会)

 皆さん、こんにちは。「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」の呼びかけ人の1人、醍醐聰です。持ち時間が限られていますので、今日の集会の切り口に沿って、「誰に」「どういう責任を」とらせるべきなのか、について単刀直入に発言したいと思います。順序ですが、立証の手順にしたがって、問題の現場に近い人物から順次、ボトムアップで考えていきたいと思います。

近畿財務局幹部の背任は動かぬ証拠がある 
 となると、最初は、近畿財務局の幹部の背任の問題ということになります。ただし、刑法でいう「背任」とは、結果として、国有財産を適正な価格から反れた金額で売ったというだけでは足りない、適正な対価でないことを十分、認識したうえで、この場合は森友学園に利益を得させ、国民の財産に損害を与えるという「故意」が立証されなければならないとされています。では、森友との交渉に当たった近畿財務局の責任者に「故意」はなかったのでしょうか?

 去年の81日に関西テレビが報道した音声テープによれば、籠池理事長が「ぐーんと下げな、あかんよ」と求めたのに対し、近畿財務局の国有財産統括官の池田靖氏とみられる人物は「理事長がおっしゃるゼロ円に近い金額まで私は努力する作業を今やっています」と発言しています。ここで言うゼロ円とは、森友学園が支払う国有地の買い値を、森友学園が国から受け取る有益費13200万円に近づけて、差し引きで森友の負担をゼロにするという意味です。
 しかし、森友学園が賃借中に国に代わって行った埋設物の撤去費用とその土地を買い取る時の価格をいくらにするかは全く別問題です。両者を均衡させないといけないという理屈はどこにもありません。ですから、国有地の売値を有益費に近づけるよう努力するという発想自体が背任の入口です。
 さらに、昨年83日の「報道ステーション」が伝えた交渉メモによれば、近畿財務局の担当者は、「調査ではわからなかった内容で土地の瑕疵を見つけて価値を下げていきたい」と発言しています。

 「努力中」とか「下げていきたい」・・・・こういう言葉は、適正な時価でないことを承知の上で、というより、自ら、適正な時価からそれる方向へ売値を誘導していったことを物語る確かな証拠です。これが「故意」でなくてなんでしょうか?

言い逃れの余地がない佐川前理財局長(現国税庁長官)の虚偽答弁
 次は、当時の財務省理財局長、今の国税庁長官の佐川宣寿氏です。佐川さんの場合は、平たく言えば、国会でのウソの答弁、正式には証拠隠滅、あるいは公文書遺棄の罪で3つの市民グループから刑事告発されています。私たち「幕引きを許さない市民の会」もその一つです。
 佐川さんは、昨年315日に開かれた衆議院財務金融委員会で、「価格につきまして、こちらから提示したこともございませんし、先方から幾らで買いたいといった希望があったこともございません。」と答弁しました。これがうそだったことはもう説明する必要がありません。

国会は寝言を吐く場ではない
~「金額」と「価格」を使い分けた太田現理財局長の珍答弁~

ところが、佐川さんの後任の太田充理財局長は、「金額の話しはした、価格も話題になった、しかし売却価格の話しではない、予定価格だ」という趣旨の答弁をしました。
 では予定価格とは何でしょうか? 池田靖さんがそこへ近づけるよう「努力中」と言った13200万円のことと思います。それだったら、実際の売値と200万円しか違いません。そもそも、予定にしろ、実際にしろ、金額でない価格などありません。 国会は寝言を吐く場ではない! 

麻生大臣の責任が問われて当然 
 次は麻生財務大臣です。麻生さんは201738日に開かれた参議院本会議で、「本件につきましては、・・・・国有財産法等の法令に基づき適正な手続、価格によって処分されたものであり、問題はないと考えております」と答弁しました。

また、佐川理財局長の国会答弁に反して、近畿財務局と森友学園が売値をめぐってすり合わせをしていた生々しい音声テープが報道された去年81日、麻生さんは報道陣に向かって、「取材が正しいと思ったことはありません。私は自分の部下を信じています」と発言しました。
 しかし、会計検査院は適正な手続き、価格による売却ではなかったと指摘しました。
 ここに至って、麻生さんは部下の虚偽の報告を丸受けして、国会でデタラメな答弁をしたことがはっきりしました。となれば、佐川氏を直ちに罷免する、その上で自らも、国有
財産を所管する行政のトップとして引責辞任する――麻生大臣に残された道はこれしかありません。

安倍首相の手のひら返しの保身答弁 
 最後は、安倍首相です。安倍首相は昨年3月6日の参議院予算委員会で、こう答弁しました。

 「・・・ごみが入っているから一億数千億円、一億数千万円になっていたわけでございまして、それを、それを、それを何回も何回もそこでやり取りをしているから、これかなり単純なことではないかということを申し上げたわけでございます。・・・・」

 何を言っているのか、わからないのは私だけではありませんでした。山本一太・予算委員長も、たまりかねてというべきか、「安倍総理に申し上げます。質問に対して的確にお答えをいただきたいと思います」と注意しました。

 ところが、会計検査院が、価格の算定は適切ではなかったと指摘した途端、安倍首相は、手のひらを返すように、去年1128日に開かれた衆議院予算委員会で、こう答弁しました。 

 「私は、価格が適正だということは申し上げたことはございません。私自身が申し上げたことは、理財局も、そして当然近畿財務局も、法令にのっとって国民の財産である国有地を正しい適切な価格で売買をしているんだろう、このように私は信頼をしているところでございます。」

 会計検査院の指摘によっても適正な価格でなかったことがダメ押しされたこの期に及んで、なお、「正しい適切な価格で売買しているんだろう、と信頼している」なんて、一国の首相が他人事のようにシレッと言っていていいんですか! 「丁寧な説明」とは真逆の、こんな見苦しい責任のがれの答弁は許されない!

「ごみがごみが」と連呼する安倍首相の不勉強丸出しの答弁 
 それにしても、安倍首相が「ごみが、ごみが」と連発し、「ごみが見つかったからディスカウントするのは当たり前だ」と自信ありげに発言しましたので、ファクトチェックをしておきます。

 地下で「ごみが見つかった」としても、だからディスカウントするという議論は、ちっとも当たり前ではありません。それどころか、類似の判例を少しでも調べれば、そういう議論は間違いだということがすぐ、わかります。

 そもそも「ごみ」=「瑕疵」と単純に言えるわけではありません。「地下埋設物」が瑕疵にあたり、値引きなり、賠償なりをしなければならないのは、埋設物が工事の支障になる場合です。大量の土間コンクリートや基礎コンクリートなどがその代表例です。そのままにしておいても工事に支障がないような地下埋設物なら、瑕疵にあたらないというのが定着した判例です。

 では、森友学園が買った土地はどうだったでしょうか? 
 国交省の説明資料によれば、地下3.8mから9.9ⅿの間にあったと言われる埋設物はビニール片、生活ゴミ、そして昭和40年代に投棄されたと推定される廃材です。これが工事の支障になるわけがありません。現に、国交省航空局長の佐藤善信氏も「工事に支障はございません」と答弁しました。
 森友学園も値引きの対象になったごみに手を付けることなく校舎の建設を終えていました。

不動産鑑定士も疑問視 
 これに関連して、もう一つ、私の知見をお話しします。あの国有地の鑑定評価を行った不動産鑑定士は、会計検査院の聴き取り調査に対して、82000万円とされたごみ撤去費用の中には、「依頼者側の推測に基づくものが含まれ、調査方法が不動産鑑定評価においては不適当」と答えています。会計検査院の報告書の111ページをご参照ください。
 そして、この不動産鑑定評価書には、「地下埋設物を全て撤去することに合理性を見出し難く、正常価格の観点から逸脱すると考えられる」と書かれています。

 以上のようなファクト・チェックから言えば、ごみが見つかったから値引きするのは当たり前、なんて無造作に国会で答弁するは不勉強丸だしの恥ずかしい答弁です。
 野党議員の皆さまにも要望します。安倍首相のこんな稚拙な答弁をまかり通らせないよう、入念な調査、質問準備をしていただきたい。

「妻は騙された」? 
 さきほど、最後は安倍首相」と言いましたが、もう一人、責任を問うべき人がいます。安倍昭恵さんです。
 安倍首相は去年の1011日に「テレビ朝日」が放送した党首討論会で、森友学園が開校準備を進めていた小学院の名誉校長に昭恵夫人が就任したのは、「妻が〔籠池さんに〕騙されてしまったのだろう」と発言しました。
 騙された? 本当でしょうか? 簡潔に確かめてみます。

 昭恵さんは201595日に森友学園の塚本幼稚園で講演をした中で次のように話しています。

 「名誉校長、私でいいのかしらと思いますけれども、籠池園長先生、副園長先生の熱い熱い国に対する、教育に対する思いのお手伝いをできればと思っているところでございます。」

 そして、昭恵さんは、講演から帰られたその日のうちに、ご自身のフェースブックに次のような書き込みをしています。

「大阪の塚本幼稚園にて講演。園児たちは大変お行儀が良く元気です。毎朝、君が代を歌い、教育勅語、論語、大学を暗唱」

 これで、どこか騙されたのでしょうか? 昭恵さんは、塚本幼稚園が教育勅語を使って、忠君愛国の教育をやっていることを百も承知の上で、この幼稚園、そして森友学園にすすんで肩入れしようとしたとしか、思えません。
 その昭恵さんは、一時期とはいえ、自分が名誉校長に就任していた学園の理事長夫妻が逮捕され勾留されている最中に、事件には口をつぐんだまま、「辛い1年だった」なんて、まるで犠牲者のようなセリフを吐いて、シャアシャアと各地を出回り、時には集まった人とハイタッチをして、はしゃいでいるのはどういうことでしょうか? 
 昭恵さんは、本来は国会の場で証言するのが筋ですが、その前に、あるいは最低限、報道関係者の会見に応じ、100万円の寄付の真偽などを説明するべきです。

まとめのアピール 
 最後に、私のまとめのアピールをしたいと思います。
*大阪地検はただちに財務省、近畿財務局の強制捜査に踏み切れ!
麻生財務大臣は佐川国税庁長官を確定申告が始まる216日までに罷免せ
 よ! 
 その上で、自らも国有財産を所管する財務省のトップとして、職員に無
 理難題を押しつけ、納税者の信頼を失墜させた責任を取って、すみやか
 に辞任せよ!
 
*安倍首相は、自らの妻が名誉校長を務めた学園に対し、財務省、国交省
 職員に数々の便宜を図る忖度をさせた責任、その結果、1年間にわたっ
 て国政を混乱させた責任を取って直ちに辞任せよ!

 以上です。

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受信契約と受信料を強制できる放送か?~12.6最高裁判決を読んで~

2018123

 受信契約の締約を強制する放送法を合憲とした昨年126日の最高裁大法廷の判決とそこから派生すると私が考えた一律定額の受信料制度の不条理について、『全国商工新聞』(2018122日刊)に寄稿した。まだまだ肉付けしたかったことが山積しているが、ひとまず自分の言いたいことは書き込んだつもりである。
 このたび、編集部から転載の許可を得たので、このブログに載せることにした。小見出しは転載に当たって筆者が付けたものである。

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NHK
受信契約の合憲判決
           公共放送に重責課す内容
           一律定額など不条理見直せ
                         醍醐 聰

強制の前提にあるNHKの重い責務
 最高裁大法廷は昨年126日、現行放送法が受信契約の締結を義務付けているのを合憲とする判決を言い渡した。しかし、この判決は大方の報道とは違って、一概にNHKの全面勝訴とは言えない。むしろ、NHKに重い責務を課したといえる。その理由は判決が、受信契約の締結強制を合憲とする前提として、NHKには公共放送としての重い責務があることを改めて明示したことにある。
 というのも、受信契約の締結を義務付けた放送法第64条第1項を合憲とみなす前提として、NHKの財政基盤、すなわち、「受信設備設置者に受信料を負担させることにより確保する仕組みは、憲法21条の保障する表現の自由の下で国民の知る権利を実質的に充足すべく採用され、その目的にかなう合理的なものである」とみなしたからだ。
 つまり、放送法による受信契約の締結強制も受信規約にもとづく受信料の支払い義務(後者は放送法で定められた法的義務でないことに注意が必要)も、NHKが国民の知る権利に応える放送をしていることが前提になるというのが最高裁判決の趣旨なのである。となれば、○○については「NHKの編集責任の下で総合的に判断しており、個々の視聴者の問いに応答する義務は負っていない」などというNHKの対応は許されないのである。

NHK
は国民の知る権利に応えているか? 
 では、実態はどうか? NHKは視聴者の知る権利に応える、政府から自律した放送をしているのか? 一例だけ挙げておく。
 核兵器の廃絶に取り組んできた “ICAN”がノーベル平和賞を授与され、事務局長と広島出身の被爆者サーロー節子さんが授賞式で、核抑止力に頼る世界の大国に向かって「核兵器は必要悪ではなく絶対悪だ」と訴えた昨年1212日夜、NHKは7時のニュースでも9時のニュースでも2人のスピーチを全く伝えなかった。その代わりに、その日放送された「クローズアップ現代+」では河野外務大臣へのインタビューを長々と放送し、日本政府が説く核保有国と非保有国の「橋渡し役」の広報の場を提供した。核兵器禁止条約へ参加を拒み、日立の原発輸出に15000億円の債務保証をする日本政府が「橋渡し」とはお笑い草であるが、番組ではこのまやかしを一切質さなかった。

一律定額受信料の不条理 
 
今日、テレビを買ったからと言って、かなりの国民はNHKだけを視ているわけでなく、民放やネットも情報源として利用している。にもかかわらず、今の受信料制度では、こうした視聴の実態とは関係なく月極め定額の受信料が徴収される仕組みになっている。受信契約を強制するとなれば、このような仕組の不条理が浮き彫りになる。
 なぜなら、NHK以上に必需的な水道、電気、ガスと言った公共サービスの料金も基本料と従量料からなる二部料金制になっている。しかも、基本料部分さえ、口径別(水道)、契約電流別(電気)などで従量制が加味されている。これとの対比で、NHKの受信料はどれだけ視たかにかかわりなく、なぜ定額なのか? なぜ従量部分がないのか?
 問題は「お金」の話しだけではない。一律定額制では受信契約を締結させ、口座引き落としの支払いを採用すれば、NHKの放送内容に視聴者がどのような疑問、不満を持っても、NHKはそれに応答しなくても、受信料は安定的にNHKに入ってくる。これではNHKは視聴者の声に耳を傾ける意識が希薄にならざるを得ない。
 私は今回の最高裁判決を機に、受信料の一部に従量制を導入し、NHKの放送内容に対する視聴者の
満足度が受信料の収納率に否応なしに反映する仕組みに改めることを提案したい。
 (『全国商工新聞』2018122日、からの転載)

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