法廷での証言を理由にNHK職員の処分を迫った政治家の異常な司法介入
3月30日、NHKの新年度予算を審議した参議院総務委員会で自民党の山本順三議員は、先のVAWW-NET裁判公判における永田浩三氏の証言(松尾氏と野島氏が安倍氏に呼びつけられたのではなく、自分たちから出かけたことにしようと打ち合わせをしたと上司から聞いたと証言したこと)を取り上げ、NHKの公式の見解と違った証言をした同氏の言動にどういうけじめをつけるつもりか、と橋本会長らに迫った。
しかも、本田記者が取材現場からはずされた『朝日新聞』の場合と比べ、NHKは甘いとも発言し、事実上、永田氏(長井氏も挙げて)の処分を迫る発言までした。もともと、予算審議と関係ない放送現場で起こった問題を理由にしてNHKの人事に政治家が干渉すること自体、放送法第3条が禁じた外部からの介入にあたる可能性がある。
また、係争中の裁判で宣誓のうえ証言した人物の言動について国会審議の場で予断に基づいて証言内容を非難するのは、司法に対する政治の露骨な介入である。
何はともあれ、山本議員の発言を多くの方にじかに確かめていただきたいと思う。それには、参議院のHPに掲載されているビデオが役に立つ。URLは次のとおりである。http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/library/result_consider.php
次の順序で進むと、山本議員の該当発言にたどり着ける。
トップページ→ビデオライブラリ→会議録検索→総務委員会→2006年3月30日→参考→質問者一覧→山本順三→06:10頃
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コメント
私もこの問題は、本当に異常な事態であると考えています。私もこの問題について考えていることを書いてみました。http://wnhms622.blog21.fc2.com/
ですが、マスコミがほとんど反応していない現状はどうしてなんでしょうか?もう終わったこととか、あれには触らないほうがいいとでも思っているのでしょうか?
先生のブログ、いつも拝見させていただいております。これくらい、詳しく私も書けるよう精進いたします。
投稿: 中川 | 2006年4月 5日 (水) 15時02分
30日の参議院委員会で,永田チーフプロデューサー(当時)の処分を迫った山本順三議員の発言を,国会のインターネットTVで聞いてみた。
ただ,唖然とするばかり…。いままさに司法府で争われている事実関係について,告発した側の見解を真っ向から「伝聞だ」と切り捨て,証言した永田氏らの処分を迫る内容だ。NHKの橋本会長らもその尻馬に乗り,適切な対応をする旨回答している。
内部告発の先鞭を切った長井デスク(当時)に続き,貴重な発言をした永田チーフプロデューサーの証言をいずれも伝聞だとして処分を迫る山本議員の発言は政治介入そのものだ。
投稿: ヤメ蚊 | 2006年4月 3日 (月) 23時21分