60回目の誕生日
5月9日は私の60回目の誕生日。還暦という実感はわいてこないが、体力は(気力も、とは言いたくない)年齢相応に老いの始まりを感じる。
月曜日、何時も通り、15時に2階の202演習室に行くと明かりがついていない。おや、と思いながら、ドアを開けると暗闇の中でクラッカ-が飛び交い、ハッピ-・バ-スデイの歌が始まった。その瞬間、去年も同じように祝ってもらったのを思い出した。
明かりで照らされたテ-ブルには、2箱のデコレ-ション・ケ-キとシャンペン、赤・白のワインが用意されていた。さっそく、ケ-キにナイフを入れ、全員に分けて乾杯。ケ-キもシャンペンも好物の私には、ゼミ生の細やかな心遣いとあわせ、何よりの誕生日となった。
少し照れて、その場ではうまくお礼を言えなかったので、さきほど、ゼミのメ-リング・リストに感謝のメ-ルを送った。その末尾に書き添えた二首の短歌が60回目の誕生日を迎えた私の気持ちを代弁してくれているように思う。
風よりも静かに過ぎてゆくものを指さすやうに歳月といふ
稲葉京子
同じ日に生まれしならん樹下(こした)なるどの蝉も今日裏返りをり
稲葉京子
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コメント
おめでとうございます!
投稿: AM | 2006年5月11日 (木) 12時54分