全国紙4社と菅野俊秀氏に対して公開質問書を発送――NHK経営委員長「内定」報道をめぐって――
このブログの直近の3つの記事で取り上げたNHK経営委員長の「内定」報道について、本日、NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ、NHK問題を考える会(兵庫)、メディアの危機を訴える市民ネットワーク事務局の三者連名で、朝日新聞社、読売新聞社、毎日新聞社、日本経新聞社の4社と、この問題に関してコラムを執筆した(5月25日の朝日新聞朝刊に掲載。その内容はこのブログの前回の記事に収録)菅野俊秀氏宛に公開質問書を発送した。6月20日までに文書による回答を要請している。
これら5つの質問書は、引用した記事の原文の表現上の違いを別にすると、ほほ同じ内容なので、ここでは朝日新聞社宛の質問書の全文を掲載することにしたい。その他の質問書はURLを貼り付けることにする。
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2007年6月8日
朝日新聞社 御中
NHK経営委員長の人事をめぐる貴社の報道についての
公開質問書
時下、貴社におかれましてはご清祥のことと存じます。
さる5月18日の貴紙朝刊1面に、「新経営委員長に古森氏 NHK経営委 富士フィルム社長」という見出しの記事が掲載され、その中で次のように記されています。
「政府は17日、NHK経営委員会の新しい委員長に富士フィルムホールディングスの古森重隆社長(67)を起用する方針を固めた。今国会で経営委員に就くことに同意を得られれば、6月にも正式に就任する。」「17日午後の安倍首相と菅総務相の会談で内定した。」「NHKの経営委員は、国会の同意を得て首相の任命で決まる。委員長は12人の委員が互選する。」
私たちは、この記事には、NHK経営委員長の選出をめぐる報道のあり方について、さらに、NHK経営委員会と政治の関係をめぐるジャーナリズムの見識について、重大な疑問があると判断し、以下の質問を提出します。これについて貴社の見解を6月20日までに文書で下記宛にお送りくださるよう、お願いいたします。
質問1 この記事について、これまでに、政府あるいは古森重隆氏側から、何らかの訂正の申し入れがあったでしょうか? あったとすれば、どのような申し入れだったのでしょうか?
質問2 上記の記事にも記されているように、NHKの経営委員長は経営委員の互選で選出することになっています(放送法第15条第2項)。したがって、内閣総理大臣が放送法第16条第1項に従い、両院の同意を得て特定の人物を経営委員に選任することと、その人物が経営委員長に選任されるかどうかはまったく別個の問題です。
にもかかわらず、上記の記事で安倍首相と菅総務大臣の会談で経営委員長が「内定した」と記された根拠はどこにあったのでしょうか? 理由を明確にご説明ください。
質問3 記事にあるように、政府が個人名まで特定して、経営委員長の人事に介入しているとすれば、それは放送法第15条第2項に反する違法行為に当たることは明白です。にもかかわらず、上の記事がこうした政府の行為の違法性に一切触れず、古森氏の経営委員長就任が既定の事実となったかのように報道しています。これは、経営委員長の選任権を持つ経営委員を冒涜するものであるとともに、政府の違法な人事介入を追認するばかりか、それを喧伝・助長するものであると当会は考えますが、貴社はどのようにお考えか、ご回答ください。
質問4 同じ5月18日の貴紙朝刊の34面で、この件についての解説記事が掲載され、古森氏の起用は「首相との近さが決め手か 独立性に課題も」という見出しが付されています。また、この記事では、政府が目論む経営委員会の「権限強化は放送に対する政治介入の余地を生む恐れもある」と指摘しています。
しかし、ほかでもなく、今回の経営委員長の人選をめぐる政府の動きは、時の政権トップの人脈・意向でNHKの最高意思決定機関の長を選ぼうとする、権力を笠に着た傲慢な政治介入そのものです。従って、「独立性に課題も」というなら、NHK経営委員会の独立性を侵す政府の介入を質してしかるべきところ、これを不問にした貴紙の記事は権力を監視すべきジャーナリズムの使命を放棄したのも同然と考えられます。これについて貴紙の見解をお聞かせください。
以上
NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ
共同代表:湯山哲守・醍醐 聰
HP:http://space.geocities.jp/shichoshacommunity/
メールアドレス:shichoshacommunity@yahoo.co.jp
専用電話:048-873-3520
NHK問題を考える会(兵庫)
代表:貫名初子
電話&FAX:078-351-0194
メディアの危機を訴える市民ネットワーク事務局
HP:http://www.jca.apc.org/mekiki/index.html
メールアドレス:mekikinet-owner@hayoogroups.jp
ご回答は文書にて下記へお送りくださるよう、お願いいたします。(以下、省略)
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他の4通の公開質問書は次のとおり。
読売新聞社への公開質問書
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/situmonsho_to_yomiurisinbun20070608.pdf
毎日新聞社への公開質問書
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/situmonsho_to_mainichisinbun20070608.pdf
日本経済新聞社への公開質問書
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/situmonsho_to_nikkeisinbun20070608.pdf
菅野俊秀氏への公開質問書
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/situmonsho_to_sugano20070608.pdf
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