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参議院中央公聴会で一体改革関連法案について意見を陳述

 昨日(86日)午後、参議院「社会保障と税の一体改革に関する特別委員会」が開催した中央公聴会に公述人の1人として出席し、意見を述べるとともに、その後、同委員会に所属する8会派の議員との間で質疑を交わした。公述人と公述人に対する質疑者は次のとおり。
 
 公述人(敬称略。115分ずつ意見陳述)
 
  中村豊明(日経連税制委員会企画部会長)
 
  飯田泰之(駒澤大学准教授)
 
  長谷川聰哲(中央大学経済学部教授)
 
  植草一秀(スリ-ネ-ションズリサ-チ株式会社代表取締役)
 
  醍醐 聰(東京大学名誉教授)

 公述人に対する質疑者(115分)
 
  梅村 聡(民主党)
 
  塚田一郎(自民党)
 
  竹谷とし子(公明党)
 
  中村哲治(生活が第一)
 
  中西健治(みんなの党)
 
  紙 智子(共産党)
 
  吉田忠智(社民党)
 
  亀井亜紀子(みどりの風)

 意見陳述にあたっては、次のような資料を用意した。
 
 http://sdaigo.cocolog-nifty.com/kochokai_ikenchinzyutu_siryo_20120806.pdf
 
 

3つの論点に絞って意見を陳述
 しかし、15分の時間枠ではすべてを話すことができないのはわかっていた。そこで、次の3点に絞って意見を述べることにした。

 13党合意を経て、法案(修正案)に追加された附則第18条の2は、消費税増収分を社会保障以外の経費、特に公共事業に投入する途を開くものであり、「消費税収はすべて社会保障に充てる」と説明してきた政府の見解と相容れない。

 23党合意を経て、もともとわずかな改革にすぎなかった所得税、相続税の課税強化案がすべて削除されたなかで、政府も累進性の低下につながると認めた消費税増税だけを強行するのは、税の所得再分配機能のみならず、財源調達機能も劣化させるものである。

 3.昨年、中小商工4団体が行ったアンケート調査によると、消費税率が引き上げられた場合、ほとんど転嫁できないと答えた事業者が、売上高2,000万円以下では40%を超えている。それでも事業者に納税を迫る「損税」(消費税を価格に転嫁できず、事業者が自腹を切って納税を余儀なくされること)について手の打ちようがない状況のまま、消費税を増税することは担税力のない者への課税を意味し、不条理な増税である。

 公述人に対して、立場が異なる8つの会派の議員が次々と質問に立ち、多角的な議論が交わされた。私にも6人の議員から質問があった。

「肩車型」社会論は共助の理念に水を差す、さもしい喧伝
  その中で、冒頭の意見陳述では時間の制約から触れられなかった問題のうち、紙智子議員の質問に答えて、男性の非正規労働者の58.1%が年収200万円以下、女性の非正規労働者の47.8%が年収100万円以下であること、男性の非正規労働者の43.6%が「家計の足し」にではなく、「主たる稼ぎ手」として働いている実態を説明した。そのうえで、消費税が10%に引き上げられた場合、2人以上の世帯のうちの年収200万円以下の世帯では家計における消費税負担額は年収の7.5%を占め、単身世帯のうちの年収100万円以下の世帯では、その割合が11.6%と、尋常でない水準に達するという私の試算を述べた。
 そして、このような非正規雇用の増加と低所得の状況をよそに、野田首相が喧伝する「肩車型」社会論には、統計数値のまやかしの使い方があることを、資料に載せた統計数値を示しながら、説明した。そのうえで、将来世代へのつけを回さないためと称して消費税増税を迫るのは、政府自らが世代間の対立をあおり、「共助」の理念に水をさす、さもしい喧伝であると厳しく批判した。

 また、吉田忠智議員の質問に答えて、消費税増税に代わる私の財源構想(資料の
2729ページ)を説明した。

社会保障の財源を消費税に限定する危険性を指摘

 さらに、亀井亜紀子議員の質問に答えて、社会保障制度改革推進法案の第24項で、「社会保障給付に要する費用に係る国及び地方公共団体の負担の主要な財源には、消費税及び地方消費税の収入を充てるものとする」としている点について、このように社会保障給付の財源を「主たる」とはいえ、消費税に限定すると、社会保障の給付の充実は消費税増税がない限り不可能とする解釈につながるもので、将来にわたり、極めて危険な条文であると答えた。
 
 亀井議員は、社会保障以外の使途に消費税が使われないようにするには、消費税の目的の限定、あるいは何らかの区分経理が必要という意見のようであったが、私の上のような意見を受け、「確かにこの条文には今言われたような危険性があると私も思う」という発言があった。
 

 なお、公聴会の模様は、参議院のHPの次のページ(ビデオ・ライブラリ-)を開いて、カレンダーの86日を、会議名の中の「社会保障と税の一体改革に関する特別委員会公聴会」を選択していただくと録画にアクセスできる。

http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php

 

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