オリンピック招致で東京が落選することを心から願っている
まもなく、2020年の夏季五輪開催都市を決める国際オリンピック委員会(IOC)の投票結果が発表される。その前にぜひ、発信しておきたいことを書くことにする。
今日、次のような報道が目にとまった。
五輪招致委「250キロ離れ東京は安全」、福島県民「差別的」(「東京新聞」2013年9月7日 朝刊)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013090702000127.html
「安倍首相(自民党総裁)は昨年の衆院選と今年の参院選で第一声を福島で上げ「復興」を強調した。だが、汚染水対策の基本方針を打ち出したのは五輪開催地決定が迫ってきた9月3日だった。」
「相馬双葉漁業協同組合(相馬市)の佐藤弘行組合長「『絆』や『復興』ときれい事を言っても、腹の中ではそう思っているということか。」
オリンピック招致にかける予算があったら、福島の汚染水対策のために、今も原発の事故処理の危険な作業に携わる作業員の待遇改善のために、福島の人々の生活の復旧、再建のために使うべきだ。猪瀬知事の出来の悪すぎるPR演説は見るに堪えない。
公共放送の公正、不偏不党の原則、多面的な意見を取り上げるという原則もどこ吹く風、NHKがあれほど招致の後押し報道をするのはなぜなのか? オリンピック人気にあやかって、有料BS契約を伸ばす商機にしたいという魂胆が透けてみえる。
しかし、オリンピック招致報道の喧騒に煩わされないためにも、もっと大事なことから人々の関心を引き離さないためにも、私は東京が落選することを心から願っている。東京が落選しても、オリンピック招致を景気浮揚の材料にしたがる経済界の思惑は外れるかもしれないが、都民も含め、国民は一向に困らない。
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