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筋論と協調で揺れる被害国の姿を高みから評論する日本の政府とメディア

2018110

昨夜から今朝にかけてのニュースを見て

「日韓関係、政治利用した大統領府 慰安婦合意の検証」
 (ソウル=牧野愛博 『朝日新聞DIGITAL2018192028)
 
https://www.asahi.com/articles/ASL193W9BL19UHBI00K.html

 「韓国政府は昨年末から、日韓慰安婦合意の扱いを巡って迷走した。複数の関係者の証言をたどると、文在寅(ムンジェイン)政権の高支持率の維持を重視した大統領府が、日韓関係の悪化回避を模索した韓国外交省を振り回した構図が浮かび上がる。」 

「韓国の新方針は意味不明 日本政府合意実施を働きかけへ」
 (NHKニュース、110 410分) 
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180110/k10011283231000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_003

「慰安婦問題をめぐる日韓合意で日本側が拠出した10億円の代わりに韓国政府の予算を充てるなどとする韓国側の新たな方針について、政府は、意味が不明で追加の措置は受け入れられないとして、合意を着実に実施するよう粘り強く働きかけていく考えです。」

「韓国慰安婦、対日と世論で難しい対応」
 (NHKニュース、110 530分)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180110/k10011283331000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_001 
「韓国政府は9日、慰安婦問題をめぐる日韓合意について、日本政府に対し再交渉は求めないなどと発表しましたが、元慰安婦を支援する団体からはこの方針に不満の声が上がっており、『未来志向』を標ぼうする日韓関係と合意への反対が根強い国内世論との間で難しい対応を迫られそうです。」

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日本の大手メディアに共通の「報道フレーム」

*韓国 迷走 vs 日本 着実に合意を実行?
  → ・日本は名ばかりの「謝罪」と金を出しただけ 
    ・知らせざる歴史教科書は放置? 
    ・安倍氏が力んだ「狭義と広義の強制連行論」はどうなるの
     か? 
    ・筋論と協調で揺れる被害国の様子を加害国の政権が他人事
     のように高みの見物を決め込む光景 
    ・こういう道義崩壊政権と二人三脚の大手メディアは政府広
     報官そのもの 
    ・政府が「国難」を叫び続けたら、そのうち「大日本報道報
     国会」ができるのでは? 
*韓国の意思 → 「口をふさぐ見返りの金なら使わない」 
       → 私には「意味不明」どころか、非常によく理解で
         きる
*「政治利用」? この見出しこそ「意味不明」 

皆さま、日本の野党でこの問題にはっきり意思表示をした政党をご存じでたら、教えてください。私には見当たりません。


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再度、志位和夫氏に問う~「日韓合意」をめぐる談話の撤回が不可決~

201816

日本共産党も同調圧力に飲み込まれたのか?

 「日韓合意」から2年目にちなんだ一つ前の記事で、「こと日韓・日中の歴史問題となると、日本の『進歩的』論者やリベラル政党さえも、日本社会に垂れ込める『同調圧力』に飲み込まれてしまうのか?」と書いた。
 この点で、私が今なお、大変不可解に思うのは、「日韓合意」が発表されて以降、今日に至るまでの日本共産党の態度である。

 日韓合意が発表された翌日20151229日の『しんぶん赤旗』に志位和夫委員長の談話が掲載された。私が驚いたのは志位氏が談話の末尾で、今回の合意において日本政府が「慰安婦」問題につき、軍の関与を認めて謝罪したことを挙げ、「合意」は「問題解決に向けての前進」と評価したことである。
 しかし、「日韓合意」で示された日本政府の謝罪は本当に「問題解決に向けての前進」と評価できるものだったのか? 

 (1)「日韓合意」から1週間後に『中央日報』が行った世論調査(201615日の同紙に掲載)で、「安倍首相の謝罪に誠意はあるか」という問いに対し、「ある」が21.5%(内訳:「非常にある」 1.7%、「ある程度ある」19.8%)だったのに対し、「ない」は76.6%(内訳:「あまりない」39.6%、「全くない」37.0%)だった。
 志位氏はこのような韓国での世論調査の結果をどう受け止めるのか? 韓国市民の理解不足とみるのか? それとも「そんなはずではなかった」なのか?

 (2)「日韓合意」に関して韓国内で反発が強まる中、日韓の市民の間から安倍首相に対して、慰安婦被害者に手紙を送るよう要請されたのに対して、安倍首相は前記のように、「毛頭そのようなことは考えない」と拒否した。
 これでも志位氏は「日韓合意」に盛られた日本政府の「謝罪」を問題の解決に資するものと評価するのか? 安倍首相の発言は「問題の最終的解決」にそぐわないと考えたのなら、なぜ抗議なり批判なりを表明しなかったのか? 

 (3)日本政府からの強い要求で「少女像」の移転に関する一項が「合意」に盛り込まれた。しかし、上記の『中央日報』の世論調査によると、20代では86.8%が移転に反対し、30代でも76.8%、40代では68.8%と、若い世代を中心に移転に反対が圧倒的に多かった。その後の世論調査でもこうした傾向は一貫している。
 この点を志位氏はどう受け止めるのか? それは談話を出した後の調査結果なので関知しないということなのか? 
 そもそも、志位氏は「少女像」が韓国内でどのような経緯で設置されたかを知らなかったのか? 外国公館の近辺にあのような像などを設置することは類似の先例に照らして「ウイーン条約」に抵触するものではないという事実認識が志位氏にはなかったのか? 
 (注)これについては筆者作成の次の資料(1314ページ)を参照いただきたい。
  http://sdaigo.cocolog-nifty.com/kurogen_shozyozou_siryo.pdf

 (4)志位氏は、戦争犯罪の反省と継承に「最終的不可逆的」解決~ある時点を以て戦争犯罪を語り継ぐことを封印するという了解~があると本気で信じるのか? そんなことは断じてないというなら、「最終的不可逆的」解決という文言がキーワードになった「日韓合意」を十分吟味もせず、なぜ、早々に「問題解決に向けた前進」などと評価したのか? 

 (5)河野談話(1993年)では、「われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する」と謳われた。
 しかし、日本の高校の歴史教科書では2011年の検定で「慰安婦」関連記述がすべて消え、2015年の検定で「強制連行を直接示す資料は発見されなかった」という日本政府の見解を併記することを条件に、かろうじて1社の教科書に「慰安婦」関連の記述が復活したにとどまる。
 これは、日本政府が20141月に「教科書検定基準」を改定して、「閣議決定(閣僚会議議決)など政府の統一された見解がある場合には、これに基づいて記述すること」を要求したことの帰結と考えられる。
 志位氏は、河野談話とも相容れない、こうした日本政府の歴史教科書検定方針を不問にしたままで、従軍慰安婦問題の「最終的不可逆的解決」があり得ると考えているのか? そんなことはないというなら、慰安婦問題の記憶と継承を封印しようとした「日韓合意」は真の問題解決に向けた「前進」どころか、「逆行」だとなぜ批判しなかったのか? 

良心の「北斗七星」を自負するのなら

 私は2016128日にこのブログにアップした記事の中で、「日韓合意」に関して「日本共産党への4つの質問」を書いた。

「誤った12.29談話とのつじつま合わせに陥っている日本共産党への4つの質問~『従軍慰安婦』問題をめぐる日韓政治「決着」を考える(8)~」
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/122948-2d17.html

 長くなるので、再録は控えるが、末尾に「日本共産党が今回の日韓合意後も、正しい見地に立って『慰安婦問題』の解決に貢献する運動に取り組むには、合意を『前進』と評価した1229日の志位談話を撤回することが不可欠である。あの談話の誤りに頬かむりしたまま、合意後に示された韓国の世論、元『慰安婦』の意思とつじつまを合わせようとするから、我田引水の強弁に陥るのである」と書いた。

志位談話を撤回する意思があるのか、ないのか


 ここで、改めて志位氏に問いたい。
 日本共産党が今回の日韓合意後も、正しい見地に立って『慰安婦問題』の解決に貢献する運動に取り組むには、合意を『前進』と評価した1229日の志位談話を撤回することが不可欠と私は今でも考えている。
 志位氏はあの談話を撤回する意思があるのか、ないのか、ぜひ、答えてほしい。

 日本共産党は、戦前の日本共産党の一貫した立場を、自らの立ち位置を測る「北斗七星」にたとえた鶴見俊介氏の言葉を紹介してきた。
 また、かつて自民党が党内用の教科書で、「終始一貫戦争に反対してきた・・・・共産党は、他党にない道徳的権威を持っていた」と認めていたとも語ってきた。
 
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-07-15/2013071502_01_1.html

 私は道徳に権威は要らないと考えているが、厳しい弾圧と圧迫が吹き荒れた戦中も、天皇を頂点にした国家権力に抗って、非戦と平和、人権と市民の生活擁護のために戦った党員の献身に畏敬の気持ちを持っている。
 現在の日本共産党がそうした伝統を自党の「強み」と自負するのなら、戦時に国籍を問わず、無垢の女性を従軍慰安婦に駆り出し、彼女らの人間としての尊厳を極限まで蹂躙した国家犯罪の解決を軽々に扱ったとしか言いようがない志位談話を撤回するのが不可欠である。それをしないで、良心の「北斗七星」を自認できるはずがないし、「他党にない道徳的権威」を自負する資格もない。




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「日韓合意」の破綻の真因を逆立ちさせる日本政府とメディア、それに口をつむぐリベラル政党 

201816

 
遅まきながら、皆さま、よい新年をお迎えのことと思います。今年もよろしくお願いいたします。
 
今年の干支は戌年(いぬどし)。年賀状には一緒に過ごし、先に逝った姉妹犬の写真を載せました。

Photo


 新年の抱負といわれても、過去を引きづってしか先のことを考えない性分ですから、新年だからと言って、穏やかな記事を書かねばという意識はありません。

「日韓
合意」の欺瞞を暴いた韓国タスクフォースの報告書 

 韓国の旧日本軍「慰安婦」被害者問題合意検討タスクフォース(以下「TF」)は、2年前に日韓外相が発表した「慰安婦」問題に関する「日韓合意」に至る協議の過程を調査した報告書を昨年1227日に公表した。
 報告書によると、合意の核になった「不可逆的」という言葉は、もともとは韓国側が「謝罪の不可逆性」を強調するため先に言及したものだったという。それまで、日本政府が「謝罪」を表明した後も与党政治家などからそれを覆す発言繰り返されたことを踏まえて韓国の被害者団体が要求したことを受けた対応だった。
 ところが20154月の第4回高官級協議では日本側の強い要求によって「謝罪の不可逆性」が慰安婦問題「解決の不逆性」に反転した。
これでは国内世論の反発は避けられないと判断した韓国外交部は、「不可逆的」の表現を削除することが必要だという意見を大統領府に伝えたが受け入れられなかったという(「『最終的かつ不可逆的』慰安婦合意の文言は日本の返し技だった」『ハンギョレ新聞』日本語版、20171228日)。

以上、『ソウル聯合ニュース』20171227日、1501配信)も参照。
 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171227-00000034-yonh-kr 

 また、報告書は、「日韓合意」には発表内容とは別に「裏合意」があったことを明らかにした。具体的には、
 ➀
(日本)韓国の市民団体「挺対協」が合意に不満を表明した場
  合、韓国政府が説得してほしい
  
(韓国)関連団体が意見表明を行った場合、政府として説得
   に努める、

 ⓶(日本)在韓日本大使館前の少女像を移転する韓国政府の計画
  を尋ねたい
  
(韓国)関連団体との協議を通して適切に解決されるよう努
   力する、

 
(日本)第三国における「慰安婦」像の設置は適切でない
  
(韓国)韓国政府としてそのような動きは支援しない、
 
 韓国政府が今後、「性奴隷」という単語を使わないよう希望
  
(韓国)公式名称は「日本軍慰安婦被害者問題」であること
   を再度、確認する、
というものだった。

 『ハンギョレ』(日本語版、20171229日、1327)は、こうした裏合意は実質的には日本政府の言い分のほとんどすべてを韓国政府が聞き入れたものと論評している。実際、報告書は、「裏合意」の存在およびその内容は「合意が被害者中心、国民中心ではなく、政府中心で行われたことを示している」と指摘した。

国賓級礼遇で慰安婦被害者を遇した文在寅大統領

 こうした検証結果の報告を踏まえ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は4日、慰安婦被害者たちを大統領府での昼食会に招き、日本の謝罪と賠償を求めて一生を闘ってきた彼女たちを「1228合意」で再び傷つけた韓国政府の無分別を謝罪した。

「国賓級礼遇でハルモニら迎えた文大統領…『12・28拙速合意』正すための第一歩」(『ハンギョレ』(日本語版、201814日、2215
 
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/29409.html


 スピーチの中で文大統領はこう述べて慰安婦被害者に謝罪したという。

『国を失ったとき、国民を守れず、解放によって国を取り戻した後は、ハルモニたちの傷を癒し、痛恨を晴らさねばならなかったにもかかわらず、それができなかった。むしろハルモニたちの意思に反する合意をしたことについて申し訳なく思っている。」 


 これに対し、被害者の一人、イ・ヨンスさんはこう答えた。
 「1228合意以来、毎日胸がつかえたように息苦しく、恨みがこみ上げてきた。大統領が合意が間違っていることをひとつひとつ明らかにしてくれて、胸がスカッとしており、ありがたくて泣きに泣いた。」「慰安婦問題に対する(日本政府の)公式謝罪、法的賠償を26年間も叫んできた。必ず闘って解決したい」
 同じく被害者のイ・オクソンさんは「私たちは先が長くない。謝罪だけは受けさせてほしい。大統領と政府を信じる」と語った。

 しかし、慰安婦被害者に対して行った韓国大統領の謝罪は、本来、加害国・日本の首相がとっくの昔に~百歩譲っても河野談話を発表した時に~慰安婦被害者のもとへ出向き、行うべきものだったはずです。それが被害者に通じるささやかな謝罪のはずだ。
 安倍首相自ら真珠湾へ出向き、米国側の戦死者に向けた謝罪と同じことを、なぜ韓国の、それも当時の日本軍の管理下で多くの兵士による性暴力によって、個人の尊厳を蹂躙された無垢な女性たちに対して、しない理由は何なのか?

謝罪を底抜けさせた安倍首相の「毛頭」発言

 しかし、安倍首相の口から出たのは謝罪の手紙を出すことさえ、「毛頭考えていない」という言葉だった。その理由は「手紙は合意に含まれていない」から、だった。

 「慰安婦被害者への手紙 安倍首相『毛頭考えていない』」
 (『聯合ニュース』2016 10 3 1548) 
http://japanese.yonhapnews.co.kr/relation/2016/10/03/0400000000AJP20161003000800882.HTML 

 この発言ほど、安倍首相の謝罪を以て、戦時慰安婦問題は区切りがついた、などと言えるものではないことを裏付ける事実はない。
 ところが、私が知る限り、この安倍発言を正面から批判した日本のメディアも(革新)政党も皆無だった。日本の論壇からも、立憲を自称する野党からも、こうした政府の対応を正面から批判する声はまったく聞こえてこない。

 日本政府も大方のメディアも、名ばかりの「謝罪」とお金を出したことで、日本は加害責任を果たした、慰安婦被害者、支援団体、韓国政府は、日本からのお金を受け取った以上、過去の被害、謝罪をもう、つべこべいうな、という心根なのか? 
 26年間、日本政府からの公式の謝罪と法的補償を待ち続けた慰安婦被害者が、不本意でも生きているうちに日本政府からの拠出金を受け取ったからといって、それと引き換えかのように、歴史上の問題を言い立てるなという道徳的資格があるのか? 

・日本はいつから、こんなに卑しい、理性の荒廃した国になったの
 か?

・「外国人」の尊厳は日本国憲法の、日本人の良識の「蚊帳の外」
 なのか?

・それとも、こと日韓・日中の歴史問題となると、日本の「進歩的」
 論者やリベラル政党さえも、日本社会に垂れ込める「同調圧力」
 に飲み込まれてしまうのか?
 


「北朝鮮問題で連携しなければならない時に」は誰に向かっていうべき言葉なのか? 

 韓国のタスクフォースの報告書に関し、河野外務大臣はさっそくコメントを発表。「合意に至る過程に問題があったとは考えられない」、「日本政府としては、韓国政府が報告書に基づいて既に実施に移されている合意を変更しようとするのであれば、日韓関係がマネージ不能となり、断じて受け入れられない」と語った(『産経ニュース』20171228日、0924) 
 安倍首相は韓国側のTF報告書に表立って反応していないが、『日本経済新聞』電子版(20171227日、2337)によると周囲に「合意は1ミリも動かない」と語ったという。
 これより先、安倍首相は昨年1219日に来日した康京和韓国外相と会談した際、「韓国とはさまざまな課題もあるが、両国がしっかりとコントロールしながら未来を切りひらいていきたい」と語り、日韓合意の着実な履行を強く要求したという(『毎日新聞』2017年1219日)。

 要するに、日本政府の反応に目新しいことは何もない。日本は「日韓合意」を忠実に履行してきた、合意の履行が暗礁に乗り上げているのは、挙げて韓国側が「不可逆的」にすると約束した「慰安婦」問題を蒸し返すことにある、という主張に尽きている。それに加えて、北朝鮮と米国間の軍事的緊張が高まっているなか、日米韓の連携が大事な時に、それを妨げるような歴史問題を再燃させるべきではないというのが日本政府の言い分である。

 しかし、北朝鮮問題が大事だからというなら、北朝鮮問題を歴史問題と絡めて軍事的な暴発の危険を回避する行動を妨げているのは誰なのか?
 韓国政府はもともと、北朝鮮問題と日韓の歴史問題を切り離す「ツートラック」方針を採用してきた。その結果、韓国側の呼びかけで南北朝鮮間の対話の場が曲がりなりにも開かれた。対話の行方は楽観できないし、北朝鮮が易々と軍事的挑発を止めるとは考えにくい。が、非難と軍事的挑発の応戦を繰り返すより、好ましい状況であることは間違いない。

 他方、トランプ政権は、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が「核兵器のボタンは私の机の上にある」と威嚇発言したのに対し、「私の机の上にある核のボタンはもっと大きい」と言い返すなど、軍事的緊張を煽るような発言を繰り返している。そして安倍首相は、軍事的攻撃も含めたあらゆる選択肢があると公言するトランプ政権と世界で一番近い首脳になっている。

 
NHK政治部の岩田明子記者は、安倍政権5年目の日のニュース7に登場して、安倍首相がトランプ氏、プーチン氏らと信頼関係を築いたことを安倍政権の外交的成果と持ち上げた。
 
NHKの元気象予報士、半井小絵さんは安倍首相を囲む新春対談に登場し、「首相はプーチン露大統領やトランプ米大統領ら癖のある外国首脳と親しいので『猛獣使い』とも呼ばれているそうですが、何かコツがあるんでしょうか」と、賛辞にこれ努めた。
 しかし、そのトランプ氏はいまや国内でも国連でも孤立を極め、政権の維持さえ、危ぶまれる状況になっている。そうした手詰まり状態を「打開」するため、北朝鮮と「瀬戸際作戦」の競い合いをされてはたまらない。

 以上をまとめると、「北朝鮮問題で連携しなければならない時に」という言葉は韓国政府にではなく、トランプ政権とその「盟友」を自認する安倍首相にこそ向けなければならないのである。

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