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健康で文化的に生きる権利の平等のために~2021年 新年にあたって~

                      新 春

                    2021年 

             皆さまのご健勝をお祈りいたします。 
              本年もよろしくお願いいたします。

 

 晴れがましい新年の言葉が不似合いなコロナ禍の越年。
 年越しの食料を求める人々の集まりが各地で見られる一方、誰にも助けを求めず、社会から消えていく困窮死、孤独死、餓死のニュースを聞くたびに、私が生まれて間もない日に、皇居前広場に25万人が集まって開かれた飯米獲得人民大会(通称、「食糧メーデー」の熱気を思い起こします。
 
 意気込んで新年の抱負を話す年齢ではなくなりましたが、誰もが平等に文化的で健康な生活を送れる社会のインフラとして、あるべき税財政とはどのようなものなのか、考えていきたいと思っています。

 具体的には、一昨年、昨年に続き(注1)、富の社会的再分配の実行のために避けて通れない富裕税(個人)と留保利益税(法人)の創設に寄与できる研究を進めたいと思っています。
 また、昨年は日本銀行のバランスシートを用いて、異次元金融緩和を批判的に評価する小論をまとめましたが(注2)、今年は、コロナ禍を尻目に高騰を続ける株価を下支えしている日銀のETF(上場投資信託)購入の危険な罠を解き明かす研究も手掛けたいと思っています。

 本年もよろしくお願いいたします。


(注1)
・醍醐聰「いかにして内部留保を社会に還元させるのか~~富を再分配する税制の提言~」『全労連月報』2019年6月号、1~11ページ。
・醍醐聰「コロナ禍における財源問題を考える」国公労連情報誌『KOKKO』2020年11月号、30~48ページ。

(注2)
・醍醐聰「日銀のバランスシートを活用した異次元金融緩和の政策評価」『会計理論学会年報』第34号、2020年、所収、9~18ページ。

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